フランチャイズブログ

2026.08.17

フランチャイズ情報

フランチャイズとM&Aは新規事業でどう違う?法人の2つの参入方法を比較

法人が新規事業へ参入する方法を検討するとき、ゼロから自社で事業を立ち上げる以外にも、フランチャイズへの加盟やM&Aという選択肢があります。

どちらも、すでに存在する事業の仕組みや経営資源を活用しながら新しい分野へ参入できる方法ですが、その仕組みは大きく異なります。

 

フランチャイズでは、本部と加盟契約を結び、ブランドや事業モデル、運営ノウハウなどを利用して、自社が加盟店として事業を運営します。

 

一方、M&Aでは、既存の会社や事業を譲り受けることで、その事業が持つ顧客、人材、設備、契約関係などを引き継ぐ場合があります。

 

つまり、フランチャイズは「他社が構築した事業の仕組みを利用する方法」、M&Aは「すでに運営されている会社や事業そのものを取得する方法」という違いがあります。

なお、M&Aには株式譲渡、事業譲渡、合併など複数の方法があり、実際に引き継ぐ範囲は手法や契約内容によって異なります。

このページでは、新規事業への参入を目的として既存の会社や事業を譲り受けるケースを中心に比較します。

フランチャイズとM&Aは新規事業への参入方法が異なる

 

フランチャイズとM&Aの最も大きな違いは、新しい事業へどのような形で参入するかです。

フランチャイズでは、本部が構築した事業モデルを契約に基づいて利用します。一方、M&Aでは、すでに運営されている会社や事業を譲り受けます。

 

どちらもゼロからすべてを作る方法ではありませんが、「仕組みを利用する」のか「事業を取得する」のかという点が異なります。

フランチャイズは本部の事業モデルを契約に基づいて利用する

フランチャイズでは、加盟企業が本部と契約を結び、本部が持つブランド、商品・サービス、運営ノウハウ、マニュアルなどを利用して事業を始めます。

加盟企業は本部そのものを取得するわけではなく、本部とは別の事業者として加盟店を運営します。

 

そのため、本部がすでに展開している事業モデルを利用しながらも、従業員の雇用、売上管理、顧客対応、店舗や事業所の運営などは加盟企業が担います。

 

また、加盟後も本部との契約関係が続くため、ブランドの使用方法や提供するサービス、運営方法などについて一定のルールがあります。

フランチャイズと自社でゼロから事業を立ち上げる場合の違いについては、法人の新規事業にフランチャイズは向いている?ゼロから立ち上げる場合との違いを比較で詳しくご紹介しています。

M&Aは既存の会社や事業を取得して新規事業へ参入する

M&Aでは、すでに存在する会社や事業を譲り受けることで新規事業へ参入します。

たとえば株式譲渡によって会社の株式を取得する方法や、事業譲渡によって特定の事業を譲り受ける方法があります。

フランチャイズのように他社のブランドや事業モデルを利用する契約を結ぶのではなく、対象となる会社や事業そのものを取得する点が特徴です。

 

ただし、M&Aの方法によって取得する範囲は異なります。会社全体を譲り受ける場合と、特定の事業だけを譲り受ける場合では、引き継ぐ資産・契約・人材などの範囲も異なります。

そのため、M&Aによる新規事業参入では、「どの会社・事業を取得するか」だけではなく、「何を引き継ぐ取引なのか」を確認する必要があります。

フランチャイズとM&Aでは引き継ぐ経営資源が異なる

 

新規事業へ参入するとき、どの経営資源を利用・承継できるかも大きな違いです。

フランチャイズでは、本部が体系化したブランドやノウハウなどを利用します。

M&Aでは、対象となる会社や事業がすでに持っている顧客、人材、設備、取引関係などを引き継ぐ場合があります。

フランチャイズはブランド・ノウハウ・運営の仕組みを利用する

フランチャイズへ加盟する大きな特徴は、本部が事業運営を通じて構築してきた仕組みを利用できることです。

 

本部によって内容は異なりますが、ブランド、商品・サービス、業務手順、店舗運営、研修、販促方法などがフランチャイズの仕組みに含まれる場合があります。

加盟企業は、それらを契約条件に沿って利用しながら自社の店舗や事業所を立ち上げます。

 

一方で、本部が運営している既存店舗の従業員や顧客、資産をそのまま取得する仕組みではありません。

たとえば新しく教室を開業するフランチャイズであれば、本部のブランドや運営方法を利用できても、実際に働く職員の採用や地域での顧客・利用者の獲得は新たに行う必要があります。

M&Aは事業に伴う顧客・人材・設備などを引き継ぐ場合がある

M&Aでは、すでに運営されている事業を譲り受けるため、その事業に付随する既存の顧客基盤、従業員、店舗や設備、仕入先や取引先との関係、事業上のノウハウなどを引き継げる場合があります。

すでに売上が発生している事業を取得する場合は、取得時点で既存の顧客基盤や取引関係を引き継げることもあります。

 

ただし、すべての経営資源が自動的に引き継がれるわけではありません。

株式譲渡なのか事業譲渡なのか、どの資産や契約を譲渡対象にするのか、従業員の雇用をどのように扱うのかなどによって引継ぎの範囲は変わります。

 

法人がM&Aで新規事業へ参入する場合は、売上や利益だけでなく、自社が取得したい経営資源が実際に譲渡対象に含まれているかを確認する必要があります。

フランチャイズとM&Aでは参入後の経営方法も異なる

 

新規事業へ参入した後の経営方法にも、フランチャイズとM&Aでは違いがあります。

フランチャイズは加盟後も本部との契約関係が続きます。

M&Aでは、取得した会社や事業の経営を譲受企業が担います。

フランチャイズは加盟後も本部との契約関係が続く

フランチャイズでは、開業した時点で本部との関係が終わるわけではありません。

契約期間中は、ブランドの使用、運営方法、商品・サービス、広告、システムなどについて、本部が定めるルールに沿って事業を運営します。

 

また、本部によっては開業後も研修、運営指導、販促、システム提供などの支援があります。

一方で、加盟企業が独自に商品やサービスを変更したい場合でも、契約やブランドルールによって自由に変更できないことがあります。

 

フランチャイズでは、加盟企業が独立した事業者として、本部との継続的な契約関係のもとで経営します。

M&Aでは取得後に自社が会社・事業の経営を担う

M&Aによって会社や事業を取得した後は、譲受企業がその事業の経営を担います。

取得後に従来のブランドを残すのか、自社ブランドへ変更するのか、既存の事業方針を継続するのか、新しいサービスを加えるのかなどは、M&Aの内容や契約上の条件を踏まえながら判断します。

 

ただし、取得した直後からすべてを大きく変更すればよいわけではありません。

既存の従業員、顧客、取引先などとの関係があるため、取得後の経営方針によっては事業運営へ影響が出ることがあります。

 

M&Aでは、取得後に組織や業務、経営方針をどのように引き継ぎ、運営するかも重要です。

フランチャイズでは本部との継続的な契約関係の中で経営するのに対し、M&Aでは取得した事業を自社の経営へどう組み込むかが重要になります。

フランチャイズ加盟とM&Aでは参入前に確認する内容が異なる

 

フランチャイズとM&Aでは、参入前に確認すべき内容も同じではありません。

フランチャイズでは「どの本部の仕組みを利用するのか」を確認します。

M&Aでは「どの会社・事業を、どのような状態で取得するのか」を確認します。

フランチャイズは本部の実績・加盟条件・契約内容を確認する

フランチャイズへの加盟を検討するときは、本部がどのような事業モデルを持ち、実際にどのような店舗や事業所を運営しているのかを確認します。

さらに、加盟金やロイヤリティだけでなく、契約期間、更新条件、解約条件、本部から受けられる支援、加盟企業が担う業務なども確認する必要があります。

 

本部からモデル収支が提示される場合も、店舗規模、地域、人員配置、利用者数など、どのような条件を前提とした数字なのかを見る必要があります。

フランチャイズでは、本部の事業モデルを利用できる一方、その事業が自社の新規事業として適しているかを加盟企業自身が判断します。

 

加盟前に起こりやすい判断ミスについては、フランチャイズ加盟で失敗する会社の共通点とは?新規事業で見落としやすい6つの判断ミスでもご紹介しています。

M&Aはデューデリジェンスで財務・契約・人材などのリスクを確認する

M&Aでは、取得しようとしている会社や事業について、デューデリジェンスを通じて財務・契約・人材などのリスクを確認します。

売上や利益だけでなく、資産や負債、取引先との契約、従業員、許認可、訴訟や紛争の有無など、取得後の経営へ影響する事項を確認します。こうした確認を十分に行わずに取得すると、想定していなかった負担や問題が取得後に判明する可能性があります。

 

また、数字だけでは判断できない部分もあります。

既存の従業員が取得後も働き続けるのか、主要な取引先との関係を維持できるのか、取得後も顧客との関係を維持できるのかなども、新規事業として継続する上で重要です。

 

M&Aでは「事業を取得すればそのまま運営できる」と考えるのではなく、取得する会社・事業の現状と、取得後に自社が担う経営まで見据えて判断する必要があります。

法人の新規事業ではフランチャイズとM&Aのどちらが向いている?

 

フランチャイズとM&Aのどちらが法人の新規事業に向いているかは、自社が何を利用・取得して新しい事業へ参入したいのかによって変わります。

確立された事業モデルを利用したいのであればフランチャイズ、すでに運営されている事業そのものを引き継ぎたいのであればM&Aが選択肢になります。

確立された事業モデルを利用して新しい業種へ参入したい法人はフランチャイズを検討しやすい

自社に経験のない業種へ参入する場合、その業界の商品・サービス、運営方法、集客、人材育成などを一から構築するには多くの準備が必要です。

フランチャイズでは、本部が構築したブランドや運営ノウハウなどを契約に基づいて利用できます。そのため、「既存の会社を取得したいわけではないが、すでに確立された事業モデルを利用して新しい業種へ参入したい」という法人には、フランチャイズが選択肢になります。

 

また、加盟店は本部とは別の事業者であるため、自社の新規事業として店舗や事業所を運営します。

児童発達支援のように、制度や人員配置基準などの専門知識が必要な分野へ参入する場合も、本部が持つ事業運営のノウハウを活用できる点は、フランチャイズを検討する理由の一つになります。

既存の顧客・人材・事業基盤を引き継ぎたい法人はM&Aを検討しやすい

すでに顧客や従業員を持ち、売上が発生している事業そのものを取得したい場合は、M&Aが選択肢になります。

新規事業へ参入するときに、自社で新しい拠点や顧客基盤を一から作るのではなく、既存事業が持つ経営資源を引き継げる可能性がある点がM&Aの特徴です。特に、参入したい業界に自社が持っていない顧客基盤、人材、設備、取引関係などがあり、それらを含めて取得したい場合は、M&Aが選択肢になります。

 

一方で、取得対象となる事業の状態は案件ごとに異なるため、「既存事業だから安心」と判断することはできません。

取得価格だけでなく、事業の収益性、従業員、契約関係、取得後の運営まで含めて検討する必要があります。

利用したいのが「仕組み」か、取得したいのが「事業そのもの」かで比較する

フランチャイズとM&Aを比較するときは、単純にどちらの方が優れているかを決めるのではなく、自社が新規事業への参入で何を求めているのかを考える必要があります。

本部が作ったブランドやノウハウ、運営方法などの「仕組み」を利用したいのであれば、フランチャイズが選択肢になります。

 

一方、すでに顧客、人材、設備、取引関係などを持つ「事業そのもの」を取得したいのであれば、M&Aが選択肢になります。

 

また、フランチャイズでは加盟後も本部との契約関係が続きますが、M&Aでは取得後に自社が経営主体となって事業を運営します。

法人の新規事業では、「何の事業を始めるか」だけでなく、「どのような形でその事業へ参入したいのか」まで明確にすると、フランチャイズとM&Aを比較しやすくなります。

まとめ|法人の新規事業ではフランチャイズとM&Aの違いを理解して参入方法を選ぼう

 

フランチャイズとM&Aは、どちらも法人が新しい事業へ参入するときに活用できる方法ですが、その仕組みは異なります。

 

フランチャイズは、本部と契約を結び、ブランドや事業モデル、運営ノウハウなどを利用して加盟企業が新しい店舗や事業所を運営する方法です。

 

M&Aでは、既存の会社や事業を譲り受け、顧客、人材、設備、契約関係などの経営資源を承継できる場合があります。

そのため、すでに確立された「事業の仕組み」を利用したいのか、それとも現在運営されている「事業そのもの」を取得したいのかによって、検討する参入方法は変わります。

 

ゆめラボでは、児童発達支援事業所のフランチャイズ本部として、法人が新規事業として児童発達支援へ参入する際の開業準備、人材採用・育成、事業所運営を支援しています。

 

新規事業への参入方法としてフランチャイズを検討している法人や、新規事業として児童発達支援に関心のある法人の方は、ゆめラボの児童発達支援フランチャイズへご相談ください。

 

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