フランチャイズブログ

2026.08.21

フランチャイズ情報

フランチャイズのテリトリー権とは?同じブランドの出店競合と営業エリアの考え方

フランチャイズへの加盟を検討するとき、加盟金やロイヤリティ、本部から受けられる支援とあわせて確認しておきたいのが「テリトリー権」です。

店舗や事業所を開業した後、すぐ近くに同じブランドの直営店や別の加盟店が出店すれば、同一チェーン内で顧客を取り合う状況になる可能性があります。

 

こうした同一チェーン内の近隣出店について、一定の地域で加盟店の営業を保護するために設けられるのがテリトリー権です。

 

ただし、フランチャイズ契約に営業エリアが記載されているからといって、その地域で必ず独占的に営業できるとは限りません。

一定範囲への他店舗の出店を制限する契約もあれば、店舗を設置できる場所だけを定め、同じ地域への直営店や別加盟店の出店を認めている契約もあります。

 

また、「商圏」と「テリトリー」も同じ意味ではありません。商圏は店舗や事業所の利用者が主に集まる地理的な範囲ですが、テリトリーは本部と加盟店との契約で定める営業・出店エリアです。

 

このページでは、児童発達支援事業所のフランチャイズ本部を運営するゆめラボが、フランチャイズのテリトリー権とは何か、商圏との違いや同一ブランドの近隣出店、加盟契約前に確認したい内容まで解説します。

フランチャイズのテリトリー権とは?営業エリアを保護する仕組み

 

フランチャイズにおけるテリトリーとは、加盟契約によって定められる店舗設置場所や営業地域を指します。

そのうち、契約で定めた地域について同一チェーン内の出店を制限し、加盟店に独占的な営業を認めるものがテリトリー権です。

 

重要なのは、契約上「エリア」が設定されていることと、「そのエリアで独占的に営業できること」は別だという点です。

加盟を検討する際は、営業エリアの有無だけではなく、その範囲内へ本部や他の加盟店が追加出店できるのかまで確認する必要があります。

テリトリー権は特定地域での営業を保護する契約上の権利

テリトリー権が認められているフランチャイズでは、契約で定められた範囲について、本部が同じブランドの店舗を新たに出店しないなどの条件が設定されることがあります。

 

たとえば、ある加盟店の店舗から一定距離以内には同じチェーンの店舗を出店しない、特定の行政区域では一つの加盟店だけが営業できる、といった考え方です。

加盟店側から見ると、自店を開業した後に同じブランドの店舗が近隣へ進出し、顧客が分散するリスクを抑える役割があります。

 

ただし、実際にどこまで保護されるかは契約によって異なります。

直営店と他加盟店の両方を対象にする場合もあれば、対象となる店舗や営業形態に条件が設けられている場合もあります。

 

「テリトリー権あり」という表記だけで判断せず、直営店・他加盟店のどのような出店が、どの範囲で制限される契約なのかを確認することが必要です。

すべてのフランチャイズにテリトリー権があるわけではない

フランチャイズへ加盟すれば、自動的に一定地域で独占営業できるわけではありません。

テリトリー権を設けていないチェーンもあり、その場合は加盟後に近隣へ同じブランドの店舗が追加出店する可能性があります。

 

また、一定の営業地域を指定していても、その地域を一つの加盟店だけに独占させるとは限りません。

たとえば「この市内で営業する」と決められていても、同じ市内に別の加盟店や直営店を出店できる契約であれば、独占的なテリトリー権とは異なります。

 

本部によっては、テリトリー権を設けていなくても、既存加盟店との距離や市場状況を考慮して出店判断を行う場合があります。

そのため加盟前には、テリトリー権の有無だけではなく、テリトリー権がない場合に追加出店をどのような基準で判断するのかまで確認する必要があります。

テリトリー権と商圏は同じものではない

 

フランチャイズの出店を検討すると、「テリトリー」と「商圏」という言葉が両方使われます。

地域を表す点では似ていますが、この二つは意味が異なります。

 

商圏は顧客がどの地域から店舗や事業所へ来るのかを考えるための範囲です。一方、テリトリーは本部と加盟店との契約によって定められる営業・出店上の範囲です。

フランチャイズ加盟では、この二つを分けて考える必要があります。

商圏は実際に顧客を集める地理的な範囲を指す

商圏は、店舗や事業所の利用者が主に集まる地理的な範囲を指します。

実際の商圏は、業種、立地、交通手段、道路状況、周辺人口、競合店舗などによって変わります。

徒歩で利用される店舗と、自動車で通うことを前提とする事業所では、同じ距離でも商圏の広がり方は異なります。

 

また、市区町村が違っていても、道路や生活動線によって行政区域を越えて利用者が移動することもあります。

商圏は通常、契約上の独占範囲を意味するものではなく、実際の顧客行動や地域環境から考える範囲です。

テリトリーはフランチャイズ契約で定める営業・出店エリアを指す

テリトリーは、フランチャイズ契約上の営業地域や店舗設置場所に関する範囲です。

加盟店がどの地域・場所で営業できるのか、同じ地域に別の加盟店や直営店を出店できるのかといった条件に関係します。

商圏が実際の顧客行動を基に捉える範囲であるのに対し、テリトリーは本部と加盟店との契約で定める範囲です。

そのため、実際の商圏が広いからといって、そのすべてが加盟店のテリトリーとして保護されるとは限りません。

 

反対に、契約上は広いテリトリーが設定されていても、実際に顧客が来る範囲はそれより狭い場合があります。

商圏が重なっていても契約上のテリトリーに違反するとは限らない

隣接する二つの店舗で実際の商圏が一部重なっていても、それだけでテリトリー違反になるとは限りません。

 

たとえば契約上は異なる行政区域をそれぞれの営業エリアとしていても、区域の境界付近では顧客の生活圏が重なることがあります。

この場合、実際には同じ地域の顧客が両店舗を利用する可能性がありますが、契約違反に当たるかどうかは、実際の商圏ではなく契約条項の内容によって判断されます。

 

反対に、実際の顧客層がそれほど重なっていなくても、契約で他店舗の出店を禁止している地域へ同一ブランドが出店すれば、テリトリーに関する契約上の問題が生じる可能性があります。

商圏とテリトリーでは判断する基準が異なるため、加盟前には両方を別々に確認する必要があります。

テリトリー権がないと同じブランドが近隣へ出店する場合がある

 

テリトリー権について加盟前に確認したい理由の一つが、開業後の同一ブランドによる追加出店です。

契約で独占的な営業エリアが保証されていなければ、本部の判断によって近隣へ直営店や別加盟店が出店する可能性があります。

 

同じブランドであれば商品・サービスやブランドが共通しているため、出店距離によっては顧客獲得に影響することがあります。

本部の直営店が近隣へ出店する可能性を確認する

フランチャイズ本部が直営店も運営している場合は、加盟店の近隣に直営店を出店できる契約なのかを確認します。

テリトリー権が設定されている場合でも、その権利が本部の直営店まで対象としているとは限りません。

契約書に「他加盟店は出店しない」と記載されていても、本部直営店について別の扱いになっているのであれば、加盟店が想定していた営業環境とは異なる可能性があります。

 

加盟前には、テリトリー内で制限される対象に、本部が運営する直営店も含まれているのかを確認する必要があります。

同じフランチャイズの別加盟店が出店できる範囲を確認する

もう一つ確認したいのが、他の加盟企業による追加出店です。

同じブランドの加盟店が増えること自体は、チェーン全体の認知度向上につながる場合があります。

 

一方、自店と近すぎる場所へ出店すれば、顧客が二つの店舗に分散する可能性があります。

そのため、「近隣には出店しない」という口頭の説明だけではなく、どの範囲まで別加盟店の出店を制限するのかを契約書で確認する必要があります。

 

距離、行政区域、出店可能店舗数など、基準が具体的に定められているかも確認します。

同一ブランド内の出店競合が顧客獲得に影響することがある

同じブランドの店舗が近隣へ出店すると、新店舗と既存店舗で顧客が分散することがあります。

特に店舗や事業所へ通う商圏が限られている業種では、出店距離が近いほど同じ顧客層を対象としやすくなります。

 

一方で、すべての近隣出店が既存加盟店へ同じ影響を与えるわけではありません。

人口が多い地域、新しい住宅開発が進む地域、既存店舗だけでは需要を受けきれない地域などでは、複数店舗を展開できることもあります。

 

そのため、加盟店側が確認したいのは「絶対に近隣出店しないか」だけではなく、本部が何を基準に追加出店を判断し、既存加盟店との関係をどのように扱うのかという点です。

フランチャイズによってテリトリーの決め方は異なる

 

テリトリーの設定方法はフランチャイズ本部によって異なります。

業種や事業モデル、本部の出店方針によって、距離、行政区域、店舗数などさまざまな方法が使われます。

 

加盟を検討するときは、加盟を検討しているフランチャイズがどの方法を採用しているのかを確認する必要があります。

店舗からの距離で営業エリアを設定する場合がある

店舗を中心に半径○kmなどの範囲を設定し、その範囲について同一ブランドの追加出店を制限する方法があります。

たとえば「店舗から半径○km以内」といった形で基準が定められていれば、加盟店側も営業エリアの範囲を確認しやすくなります。

 

ただし、同じ半径でも地域によって人口密度や道路環境、顧客の移動手段は異なります。

そのため、距離によるテリトリーと実際の商圏が完全に一致するとは限りません。

 

契約上どこまで保護されるかと、その範囲にどの程度の顧客需要があるかは分けて判断する必要があります。

市区町村などの行政区域で設定する場合がある

市、区、町などの行政区域を基準として営業地域を設定するフランチャイズもあります。

地図上で区域が明確なため、どこまでが対象地域なのかを確認しやすい方法です。

 

ただし、行政区域と実際の生活圏が一致するとは限りません。

市境や区境を越えて顧客が移動する地域では、契約上は別テリトリーでも商圏が重なる場合があります。

 

行政区域でテリトリーが設定されている場合も、契約上の営業範囲と実際の顧客行動を別々に見る必要があります。

独占ではなく出店数や出店条件だけを定める場合もある

営業地域を設定していても、一つの加盟店へその地域を独占させるとは限りません。

一定エリア内に出店できる店舗数を定める方法や、同じ地域への追加出店について本部が個別に判断する方法もあります。

 

また、特定地点への出店を認める一方、その周辺地域に対する独占営業権までは付与しない契約もあります。

この場合、「この地域に出店できる権利」と「この地域には他店を出店させない権利」は別です。

 

加盟前には、営業エリアが設定されているという説明だけで判断せず、そのエリアが排他的に保護されるのか、同じブランドの追加出店が認められているのかを確認する必要があります。

フランチャイズ加盟前にテリトリー権について確認したいこと

 

テリトリーは、加盟後の店舗・事業所運営にも関係する契約条件です。

開業時には周辺に同じブランドがなくても、数年後に出店状況が変わる可能性があります。

 

そのため、現在の店舗配置だけを見るのではなく、加盟契約によって将来どこまで営業エリアが保護されるのかを確認する必要があります。

独占的な営業権が契約で認められているか確認する

最初に確認したいのは、加盟店へ独占的なテリトリー権が付与されるのかという点です。

契約書に営業地域が記載されていても、それだけでは独占的な営業権があるとは判断できません。

指定地域内への他加盟店の出店が禁止されているのか、本部の直営店も対象になるのか、例外となる出店形態があるのかまで確認します。

 

また、独占的な営業権がない場合は、本部が近隣へ追加出店する際にどのような基準や手続きを設けているのかも確認する必要があります。

テリトリーの範囲と対象となる店舗を確認する

テリトリー権がある場合は、その範囲がどこからどこまでなのかを確認します。

店舗からの距離で決まるのか、市区町村で決まるのか、契約書に添付された地図などで指定されるのかによって範囲の確認方法は異なります。

あわせて、そのテリトリーによって制限される店舗の種類も確認します。

通常の店舗だけが対象なのか、別業態や小型店舗なども対象になるのかによって、加盟後の競争環境は変わります。

 

「テリトリー権あり」という表記だけで判断せず、契約書上どの営業形態まで保護対象になっているのかを見る必要があります。

直営店・他加盟店の追加出店にどのようなルールがあるか確認する

テリトリー権がない場合や、完全な独占営業権ではない場合は、追加出店のルールを確認します。

本部が契約上追加出店できるのか、既存加盟店との距離を考慮するのか、地域の需要を確認した上で判断するのかによって加盟店側のリスクは異なります。

 

また、同じ法人が複数店舗を展開する場合と、新しい加盟企業が出店する場合で条件が異なる場合もあります。

加盟時点で近隣店舗がないことだけを理由に判断せず、将来の出店ルールまで確認する必要があります。

 

フランチャイズ加盟時に契約条件を十分確認せず判断するリスクについては、フランチャイズ加盟で失敗する会社の共通点とは?新規事業で見落としやすい6つの判断ミスでもご紹介しています。

契約更新・店舗移転時のテリトリー権の扱いを確認する

テリトリー権は、最初の出店時だけ確認すればよいものではありません。

契約更新によって営業地域の条件が変わる可能性があるのか、店舗を移転する場合に従来のテリトリーを維持できるのかも確認しておく必要があります。

 

特に店舗移転では、営業拠点そのものが変わるため、既存のテリトリーがそのまま適用されるとは限りません。

移転先に別加盟店のテリトリーが設定されていれば、希望する場所へ移転できない場合があります。

 

契約期間が長いフランチャイズでは、開業時だけでなく、更新や移転など将来の店舗運営まで含めてテリトリーの条件を確認することが必要です。

テリトリー権があっても他ブランドとの競争までなくなるわけではない

 

テリトリー権が設定されていると、「その地域では競合が生じない」と考えてしまうことがあります。

 

しかし、テリトリー権によって保護されるのは、契約で定められた本部と加盟店との関係です。

同じ地域へ別ブランドのフランチャイズや独立店舗が出店することまで防ぐものではありません。

テリトリー権が保護するのは契約で定められた範囲

テリトリー権の効力は、加盟契約で定められた内容によって決まります。

同じブランドの他加盟店や直営店を一定地域へ出店させない契約であれば、その範囲について加盟店の営業を保護できます。

一方、契約当事者ではない他社の出店まで制限する権利ではありません。

 

また、同一ブランドについても、契約で保護対象とされていない営業形態やエリアまで自動的に制限されるわけではありません。

テリトリー権の有無だけではなく、「直営店・他加盟店のどの出店を、どこまで制限する権利なのか」を確認することが重要です。

他社フランチャイズや独立店舗の出店は別に考える

同じブランドの近隣出店が制限されていても、競合する別ブランドが近くへ出店する可能性はあります。

 

また、フランチャイズに加盟していない独立店舗や、類似するサービスを提供する事業者も競合になることがあります。

そのため、テリトリー権があることと、その地域で競争が少ないことを同じ意味で考えることはできません。

 

加盟契約上のテリトリーを確認した上で、あわせて、その地域にどのような競合事業者が存在するのかを見る必要があります。

テリトリーと地域全体の競合状況を分けて確認する

フランチャイズ加盟では、同一ブランド内の出店競合と、地域市場における他社との競争を分けて確認する必要があります。

テリトリー権では、本部の直営店や別加盟店による追加出店がどこまで制限されるのかを確認します。

 

一方、地域全体については、同じ商品やサービスを提供する他社が何社あるのか、どのような特徴を持つ店舗・事業所があるのかを確認します。

この二つを混同すると、「テリトリー権があるから競合は少ない」「競合店がないからテリトリーも守られている」と誤って判断する可能性があります。

 

地域に競合が存在する中で、児童発達支援事業所がどのように選ばれるかについては、競合が多い地域でもゆめラボ選ばれる理由|療育の質の高さと集客力でもご紹介しています。

まとめ|フランチャイズ加盟ではテリトリー権と営業エリアを契約前に確認しよう

 

フランチャイズのテリトリー権は、契約で定めた範囲について同一チェーンの直営店や他加盟店の出店を制限し、加盟店に独占的な営業を認める権利です。

ただし、すべてのフランチャイズに独占的なテリトリー権があるわけではありません。

営業エリアだけを定める契約や、一定地域に複数店舗を出店できる契約もあるため、「テリトリーあり」という言葉だけで判断することはできません。

 

また、商圏とテリトリーも意味が異なります。商圏は実際の顧客行動から捉える地理的な範囲、テリトリーは本部と加盟店との契約で定める営業・出店上の範囲です。

加盟前には、独占的な営業権があるのか、どこまでが対象地域なのか、直営店や別加盟店の追加出店が可能なのか、契約更新や店舗移転で条件が変わるのかまで確認する必要があります。

 

さらに、テリトリー権によって同一ブランド内の出店が制限されていても、他ブランドや独立店舗との競争までなくなるわけではありません。

法人が新規事業としてフランチャイズへ加盟する際は、現在の周辺店舗だけを見るのではなく、契約上のテリトリーと地域全体の競合状況をそれぞれ確認した上で出店を判断することが重要です。

 

ゆめラボでは、児童発達支援事業所のフランチャイズ本部として、加盟を検討する法人の出店エリアや既存教室との位置関係も確認しながら、開業候補地域についてご相談いただけます。

 

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