フランチャイズブログ
児童発達支援事業への参入を検討していると、「保育園や幼稚園に通っている子どもも児童発達支援を利用するのか」という疑問を持つことがあります。
実際には、保育園や幼稚園へ通いながら児童発達支援を利用することができます。このように園と児童発達支援を並行して利用することは「併行通園」と呼ばれています。
たとえば週のうち数日は保育園や幼稚園へ通い、別の日に児童発達支援を利用する家庭があります。家庭や子どもの状況によって利用する曜日や回数は異なるため、すべての利用者が同じ通い方をするわけではありません。
児童発達支援事業所を運営する側にとっても、園との併用は利用者の利用予定を考えるうえで知っておきたい基礎知識です。
また、児童発達支援の利用日数は事業所だけで自由に決めるものではなく、市町村による支給決定や受給者証に記載された支給量を確認する必要があります。
このページでは、児童発達支援事業所のフランチャイズ本部を運営するゆめラボが、保育園・幼稚園との併用の仕組み、実際の通い方、利用日を決める際の確認事項、園との関わりについて事業者目線で解説します。
児童発達支援は保育園・幼稚園と併用できる?併行通園の基本
児童発達支援を利用するために、現在通っている保育園や幼稚園を退園しなければならないわけではありません。
保育園・幼稚園と児童発達支援の両方を利用する併行通園は国のガイドラインでも想定されています。ただし、自治体によって利用日数などの条件が設けられている場合があるため、実際の利用では支給決定を確認します。
保育園・幼稚園に通いながら児童発達支援を利用できる
児童発達支援は、原則として保育園や幼稚園に在籍している子どもでも利用できます。
園に在籍していることだけで、児童発達支援の利用対象から外れるわけではありません。地域の保育園・幼稚園などと児童発達支援を並行して利用することを「併行通園」といいます。
併行通園では、園生活を続けながら、児童発達支援で子どもの発達状況や支援ニーズに応じた支援を受けます。
ただし、自治体や利用する施設によって併行通園の日数などに条件が設けられている場合があります。事業所側は園への在籍状況だけで判断せず、自治体の支給決定を確認する必要があります。
児童発達支援を利用するためには受給者証と支給決定が必要
保育園や幼稚園との併用が可能であっても、希望だけで児童発達支援を利用できるわけではありません。
児童発達支援は児童福祉法に基づく障害児通所支援であり、利用するためには市町村から通所給付決定を受け、通所受給者証の交付を受ける必要があります。
受給者証には、利用できる障害児通所支援の種類、支給量、有効期間、利用者負担上限月額などが記載されます。
事業所では利用契約を結ぶ際に受給者証を確認し、児童発達支援の支給決定を受けているか、どの程度の支給量が決定されているかを確認します。
保育園や幼稚園に在籍していることだけで利用可否を判断せず、市町村の支給決定と受給者証の内容に基づいて利用契約へ進みます。
児童発達支援を併用する日数は自治体の支給決定と支給量を確認する
保育園・幼稚園と児童発達支援を併用する場合でも、児童発達支援を何日利用するかは家庭だけで自由に決められるものではありません。
市町村による通所給付決定では、児童発達支援について月単位の支給量が決められます。受給者証に月の利用可能日数が記載されている場合は、その範囲内で利用します。
実際の利用曜日や回数は、支給量を確認したうえで、子どもの状況、園への通園予定、保護者の希望、事業所の受け入れ状況などを踏まえて決めます。
子どもの状況や家庭環境が変わった場合には、必要に応じて保護者が市町村へ支給量の変更申請を行うこともあります。
事業所側は、希望曜日だけでなく、受給者証に記載された支給量の範囲内で利用予定が組まれているかを確認します。
対象年齢では保育園・幼稚園と児童発達支援の両方が無償化の対象になる
保育園・幼稚園と児童発達支援を併用する場合は、利用料の扱いも確認が必要です。
就学前の障害児の発達支援は、満3歳になって初めての4月1日から小学校入学までの3年間が利用者負担の無償化対象となっています。
この対象期間に児童発達支援と幼稚園・保育所等を併行して利用する場合は、両方が無償化の対象となります。
児童発達支援の無償化については、対象期間に入る際の新たな申請手続きは必要ありません。ただし、食費や日用品費など利用者負担とは別に発生する費用は保護者負担です。
事業所側も、利用料を案内する際は無償化の対象となる費用と実費負担となる費用を分けて説明する必要があります。
保育園・幼稚園と児童発達支援を併用する子どもはどう通う?
併行通園でも、すべての子どもが同じ曜日や回数で児童発達支援へ通うわけではありません。
園への通園日、支給量、支援の必要性、家庭の生活リズムなどによって、実際の利用予定は一人ひとり異なります。
園へ通う日と児童発達支援を利用する日を分ける通い方がある
併行通園では、保育園・幼稚園へ通う日と児童発達支援を利用する日を分ける通い方があります。
たとえば月曜日・火曜日・木曜日・金曜日は園へ通い、水曜日は児童発達支援を利用するといった形です。
一方、別日に分ける通い方だけではありません。利用時間や自治体・事業所の取扱いによっては、園で過ごした後に同じ日の中で児童発達支援を利用することもあります。
どの通い方にする場合でも、園で過ごす時間、児童発達支援での支援時間、移動時間を踏まえ、子どもの負担が大きくならない利用予定にすることが重要です。
事業所側も利用曜日だけでなく、園での滞在時間を確認し、園と児童発達支援を合わせた1日の予定を把握します。
児童発達支援の利用回数は子どもの支援の必要性に合わせて決まる
児童発達支援を保育園や幼稚園と併用する場合でも、すべての子どもに共通する利用回数が決められているわけではありません。
子どもの発達状況や生活上の困りごと、保護者の意向、園での状況によって必要な支援は異なります。
さらに、児童発達支援を利用できる支給量は、市町村が子どもの状態や家庭の状況、利用意向などを踏まえて決定します。
事業所と利用契約を結んだ後は、その支給量の範囲内で利用曜日や回数を決め、個別支援計画に基づいて支援を行います。
そのため、「園と併用する子どもは週2回」などと事業所側が一律に決めるのではなく、子どもと家庭の状況に合わせて利用予定を確認します。
園の行事や長期休暇によって利用予定が変わることもある
保育園・幼稚園と児童発達支援を併用していると、年間を通して毎週同じ予定になるとは限りません。
幼稚園の長期休暇や、運動会、発表会、遠足などの行事が児童発達支援の利用予定日と重なることがあります。
利用日の変更を希望された場合、事業所側は変更先の日に受け入れが可能か、受給者証の支給量の範囲内かを確認します。
児童発達支援事業所では、保護者から園の行事や休園期間を共有してもらい、必要に応じて利用予定を変更します。
家庭ごとに園の通園日と児童発達支援の利用日は異なる
同じ保育園・幼稚園へ通っている子どもでも、児童発達支援の利用日は同じとは限りません。
週5日園へ通いながら一部の日に児童発達支援を利用する家庭もあれば、特定の曜日は園へ行かず児童発達支援を利用する家庭もあります。
保護者の勤務状況、きょうだいの予定、送迎の可否など家庭の事情も利用曜日に影響します。
そのため、事業所では園単位で利用曜日を一律に決めるのではなく、利用者ごとに通園予定と利用希望を確認します。
児童発達支援ガイドラインでも、併行利用では利用日数や利用時間などを調整する視点が示されています。
児童発達支援事業所は併用する子どもの利用予定をどう確認する?
保育園・幼稚園と児童発達支援を併用する家庭と契約する場合、事業所側は園への通園状況と児童発達支援の利用希望を確認します。
利用開始時だけでなく、園生活や家庭の状況が変わった際にも利用予定を確認します。
利用開始時に保育園・幼稚園の通園状況を確認する
児童発達支援の利用相談を受けた際は、現在保育園・幼稚園へ通っているかを確認します。
園に在籍している場合は、週に何日通っているのか、登園・降園のおおよその時間、長期休暇の有無などを確認すると、児童発達支援を利用できる曜日や時間帯を把握できます。
園へ毎日通っている家庭でも、特定の曜日に児童発達支援を利用したい場合や、園の前後の時間に利用したい場合があります。
事業所側が最初から通い方を決めるのではなく、現在の園生活を確認してから児童発達支援の利用希望を聞くことが重要です。
受給者証の支給量と希望する利用日を確認する
利用開始前には、通所受給者証を確認し、児童発達支援の支給決定と支給量を確認します。
そのうえで、保護者が希望する利用日数や曜日を聞き、支給量の範囲内で利用予定を決めます。
複数の障害児通所支援事業所を利用している場合は、それぞれの事業所との契約支給量を確認し、合計が支給決定量の範囲内となっているかを確認します。
受給者証には有効期間も記載されているため、支給量だけでなく利用できる期間も確認します。
事業所側は、受給者証の支給量、事業所との契約支給量、実際の利用実績を確認しながら利用管理を行います。
特定の曜日に利用希望が集中しないよう利用予定を確認する
園と児童発達支援を併用する家庭では、園の休園日や家庭の都合などから、希望する利用曜日が重なることがあります。
事業所では、保護者から希望曜日を聞いたうえで、その日に利用予定となっている児童数や支援体制を確認します。
利用希望が重なった場合には、子どもに必要な支援、園への通園予定、家庭の状況を確認しながら、別曜日でも利用できるかを保護者と相談します。
事業所の空き状況だけで利用曜日を決めるのではなく、園と家庭を含めた子どもの1週間の生活予定を確認することが重要です。
園の予定が変わった場合は児童発達支援の利用日も確認する
保育園や幼稚園でクラスや行事予定が変われば、児童発達支援の利用予定にも影響することがあります。
特に年度が変わる時期には、進級によって登園時間や降園時間、曜日ごとの保育時間が変わる場合があります。
また、保護者の勤務時間や送迎方法が変わり、利用曜日の変更を希望されることもあります。
こうした変更があった場合は、児童発達支援事業所でも新しい園の予定、希望利用日、受給者証の支給量を確認します。
保育園・幼稚園と児童発達支援では子どもが過ごす目的が異なる
保育園・幼稚園と児童発達支援は役割が同じではありません。
園と児童発達支援では、制度上の役割や子どもが過ごす環境が異なります。併行通園では、園と事業所での子どもの様子をつなげて考えることが重要です。
保育園・幼稚園では日常の集団生活を経験する
保育園や幼稚園では、同年代の子どもたちと日常的に生活する中で、友だちや先生との関わりを経験します。
遊び、食事、着替え、行事への参加など、日々の園生活そのものが子どもの経験になります。
児童発達支援を利用しているからといって、こうした園での集団生活が不要になるわけではありません。
児童発達支援ガイドラインでも、地域の保育所等を利用する機会や、同年代の子どもとの関わりを確保する視点が重視されています。
児童発達支援では子どもの発達状況に応じた支援を行う
児童発達支援では、子どもの発達状況や生活上の困りごと、本人や家族の意向などを踏まえて個別支援計画を作成し、その計画に基づいて支援を行います。
ことばで気持ちを伝えること、相手とのやり取り、手先や身体の使い方、生活動作など、子どもによって支援の重点は異なります。
園と児童発達支援はどちらも子どもの成長に関わる場所ですが、児童発達支援では障害児通所支援として個々の発達ニーズに応じた支援を行います。
事業所の具体的な仕事内容やスタッフの役割については、児童発達支援ってどんな仕事?子ども一人ひとりに寄り添う支援の中身でもご紹介しています。
併用することで園での生活と発達支援の両方を経験できる
保育園・幼稚園と児童発達支援を併用することで、子どもは園での日常生活と児童発達支援での支援の両方を経験できます。
園では友だちや先生との集団生活を経験し、児童発達支援では発達状況や園・家庭で困っている場面に応じた支援を受けます。
たとえば園で「集団活動へ入りにくい」「友だちへ気持ちを伝えにくい」といった様子が見られれば、その情報を児童発達支援での支援に反映できます。
併行通園ではどちらか一方を選ぶのではなく、園での生活と児童発達支援での経験をつなげていくことが重要です。
必要に応じて保護者の同意を得て園と事業所で情報を共有する
児童発達支援ガイドラインでは、併行利用を行う際、保育所、認定こども園、幼稚園などと子どもの状態や支援内容を共有することが示されています。
園と児童発達支援事業所では、子どもの様子が異なることがあります。園で見られる困りごとを事業所の支援へ反映したり、事業所で有効だった関わり方を園へ共有したりすることができます。
ただし、事業所が保護者の同意なく子どもの個人情報や支援内容を園へ提供するものではありません。
情報を共有する場合は、保護者へ目的や内容を説明して必要な同意を得たうえで、子どもの園生活や支援に必要な範囲に限ります。
園と児童発達支援が互いの状況を共有することで、異なる場所でも一貫した支援につながります。
まとめ|児童発達支援と保育園・幼稚園の併用では利用者の通い方まで確認しよう
児童発達支援は、原則として保育園や幼稚園に通いながら利用できます。国のガイドラインでも、保育所等と児童発達支援を両方利用する併行通園が想定されています。
ただし、自治体によって併行通園の日数などに条件が設けられている場合があります。また、児童発達支援を利用するには市町村から通所給付決定を受け、受給者証の交付を受ける必要があります。
実際の利用日数や曜日は、受給者証に記載された支給量、子どもの発達状況、園への通園予定、家庭の希望、事業所の受け入れ状況などを踏まえて決めます。
小学校入学前の無償化対象期間であれば、児童発達支援と幼稚園・保育所等を併行して利用する場合も、それぞれが無償化の対象となります。
事業者側は、園と児童発達支援の両方を利用する子どもがいることを前提に、利用相談や利用予定を確認し、必要に応じて園との情報共有につなげることが重要です。
ゆめラボでは、児童発達支援事業所のフランチャイズ本部として、制度の基礎知識から利用者受け入れ、療育、開業後の教室運営まで支援しています。
法人で児童発達支援への参入をご検討の場合は、併行通園する利用者の受け入れや利用予定の考え方も含めてご相談いただけます。
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