フランチャイズブログ
児童発達支援事業所を開業したいと考えたとき、最初に確認しておきたいのが「どのような条件を満たせば開業できるのか」という点です。
児童発達支援は、物件を借りて職員を採用すれば自由に始められる事業ではありません。児童福祉法に基づく指定障害児通所支援として運営するため、法人格、人員、設備、運営について定められた基準を満たし、開業予定地を管轄する指定権者から指定を受ける必要があります。
特に初めて児童発達支援事業へ参入する場合は、物件探しや採用を先に進めるのではなく、必要な開業条件を満たせるかを確認しておくことが重要です。
このページでは、児童発達支援事業所を開業するために必要な条件を、法人格、人員基準、設備基準、運営基準の4つに分けて、ゆめラボが解説します。
Contents
児童発達支援事業所を開業するには法人格が必要
児童発達支援事業所の開業条件として、まず確認しなければならないのが事業者の法人格です。
原則として、個人事業主のまま児童発達支援事業所の指定を受けることはできません。これから新たに開業する場合は、法人を設立するか、すでに運営している法人を指定申請の主体とする必要があります。
株式会社・合同会社・NPO法人などの法人が指定申請の主体になる
一般的な児童発達支援事業所を開業する場合、指定申請の主体には原則として法人格が必要です。
法人の種類は株式会社に限られません。合同会社、特定非営利活動法人であるNPO法人、一般社団法人、社会福祉法人なども、必要な条件を満たした上で指定申請を行うことができます。
そのため、現在個人で別の事業を行っている方が児童発達支援へ参入する場合は、法人設立から準備する必要があります。一方、すでに株式会社などを運営している場合は、新たな法人を必ず設立しなければならないわけではありません。
法人格があっても、人員基準・設備基準・運営基準を満たさなければ、児童発達支援事業所の指定は受けられません。
既存法人で開業する場合は定款の事業目的を確認する
すでに法人を運営している場合でも、そのまま児童発達支援事業所の指定申請ができるとは限りません。
指定申請では、法人の定款や登記事項証明書に、障害児通所支援事業を行うことが分かる事業目的が記載されているか確認されます。自治体では「児童福祉法に基づく障害児通所支援事業」といった記載例が示されていることがあります。
学習塾、保育、介護、飲食、小売など別事業を行っている法人が新たに児童発達支援へ参入する場合は、現在の定款の事業目的を確認してください。必要な記載がなければ、定款変更や変更登記が必要になることがあります。
法人の種類によっては定款変更に所管庁の認可などが必要になるため、指定申請に間に合わないことを避けるためにも、開業を検討し始めた段階で確認しておく必要があります。
児童発達支援事業所の人員基準
児童発達支援事業所を開業するには、必要な資格や要件を満たした職員を配置しなければなりません。
人員基準は、単に開業日に人数がそろっていればよいというものではありません。児童発達支援を提供する時間帯に必要な職員を配置できる勤務体制まで含めて考える必要があります。
事業所ごとに管理者を配置する
指定児童発達支援事業所には、事業所ごとに管理者を置く必要があります。
管理者は、職員や日々の業務を管理し、事業所が指定基準に沿って運営されるよう職員に必要な指揮命令を行います。
管理者は原則として管理業務に従事しますが、事業所の管理上、障害児の支援に支障がない場合は、同じ事業所の他の職務や他の事業所・施設等の職務を兼ねることが認められています。
開業時に管理者と児童発達支援管理責任者を兼務する形を検討する場合もありますが、実際に兼務できるかは勤務時間や職務内容を踏まえて指定権者へ確認する必要があります。
児童発達支援管理責任者を1人以上配置する
児童発達支援事業所には、児童発達支援管理責任者を1人以上配置する必要があります。
児童発達支援管理責任者は、子どもの状況や保護者・本人の意向を踏まえて児童発達支援計画を作成し、モニタリングや職員への技術指導・助言などを行います。
児童発達支援センターではない一般的な指定児童発達支援事業所の場合、配置する児童発達支援管理責任者のうち1人以上は専任かつ常勤であることが求められています。
児童発達支援管理責任者として配置するには、所定の実務経験と研修要件を満たす必要があります。採用予定者がいる場合でも、指定申請上の配置要件を満たしているか、早い段階で確認することが重要です。
障害児10人までなら児童指導員または保育士を2人以上配置する
一般的な児童発達支援事業所(児童発達支援センターを除く)では、児童指導員または保育士について、支援を行う時間帯を通じて必要な人数を配置します。
障害児の数が10人までの場合は2人以上、10人を超える場合は、5人またはその端数が増えるごとに1人を加えた人数以上が必要です。また、児童指導員または保育士のうち1人以上は常勤でなければなりません。
ここで注意したいのは、人員基準の計算が単純な「事業所の定員」だけで決まるわけではなく、指定児童発達支援の単位ごとに支援を受ける障害児の数を基に定められていることです。
さらに、機能訓練を行う場合や医療的ケアを必要とする子どもを受け入れる場合、主として重症心身障害児を対象とする場合などは、通常とは異なる職員配置が必要になります。どのような子どもを対象とする事業所なのかを決めた上で、人員基準を確認する必要があります。
児童発達支援事業所の設備基準
児童発達支援事業所を開業するときは、物件そのものが事業に適しているかだけでなく、指定基準上必要な設備を備えられるかを確認しなければなりません。
特に注意したいのは、児童発達支援センターと一般的な児童発達支援事業所では、国が定める設備基準が異なることです。
発達支援室と支援に必要な設備・備品を備える
一般的な指定児童発達支援事業所(児童発達支援センターを除く)には、発達支援室のほか、児童発達支援を提供するために必要な設備や備品を備えることが求められています。
発達支援室には、実際に行う支援に必要な機械器具などを備えます。どのような教材や備品が必要になるかは、事業所で提供する療育内容によって変わります。
そのため物件を見るときは、単に部屋の広さだけを見るのではなく、子どもが支援を受ける空間を確保できるか、必要な設備を配置できるか、職員が安全に支援できる環境を作れるかまで確認する必要があります。
なお、一般的な児童発達支援事業所について、国の指定基準に「発達支援室は子ども1人当たり2.47平方メートル以上」と一律に定められているわけではありません。面積については、開業予定地の自治体が定める条例や確認事項も必ず確認してください。
設備・備品は原則として児童発達支援事業のために使用する
児童発達支援事業所に設ける設備や備品は、原則として児童発達支援事業のために使用するものとされています。
一方で、子どもの支援に支障がない場合には例外も認められています。そのため、同じ建物で別の福祉事業やその他の事業を運営したい場合に、すべての設備を必ず完全に分けなければならないとは限りません。
ただし、どの設備を共用できるかを事業者だけで判断するのは避けるべきです。事業所内の部屋の用途や利用時間、他事業との動線などによって判断が変わるため、平面図を用意した上で指定権者へ確認する必要があります。
物件契約後に「この使い方では基準を満たせない」と分かると、間取り変更や追加工事が必要になることがあります。設備基準は物件選定の段階から確認しておくことが重要です。
児童発達支援センターと一般の児童発達支援事業所では設備基準が異なる
児童発達支援センターには、一般の児童発達支援事業所よりも具体的な設備基準が定められています。
児童発達支援センターでは、発達支援室のほか、遊戯室、屋外遊戯場、医務室、相談室、調理室、便所、静養室などが必要とされています。さらに発達支援室は障害児1人当たり2.47平方メートル以上、遊戯室は1人当たり1.65平方メートル以上という基準があります。
この面積基準は、センター以外の児童発達支援事業所に全国一律で適用されるものではありません。
ゆめラボのフランチャイズで想定するのは、基本的に児童発達支援センターではない指定児童発達支援事業所です。物件選定では国の基準だけで判断せず、出店する自治体の条例や建築関係の条件も含めて確認します。
児童発達支援事業所の運営基準
法人、人員、設備をそろえても、それだけで児童発達支援事業所を開業できるわけではありません。
開業後も指定基準に沿って運営するため、利用定員、運営規程、職員の勤務体制、個別支援計画など、事業所運営についても基準が定められています。
利用定員は原則10人以上とする
指定児童発達支援事業所の利用定員は、原則として10人以上とされています。
児童発達支援事業所を小規模で始めたい場合でも、通常は「定員5人の児童発達支援事業所」として自由に開業できるわけではありません。
ただし、主として重症心身障害児を通わせる児童発達支援事業所で、児童発達支援センターではない場合には、利用定員を5人以上とすることができます。
定員は必要な職員数や事業所内の運営にも関係するため、物件や採用を決める前に、どの定員で指定を受けるのかを決めておく必要があります。
運営規程と職員の勤務体制を整える
児童発達支援事業所では、事業所ごとに運営規程を定める必要があります。
運営規程には、事業の目的や運営方針、従業者の職種や人数、営業日、営業時間、利用定員、支援内容、通常の事業実施地域、緊急時の対応、非常災害対策、虐待防止に関する事項などを定めます。
また、適切な児童発達支援を提供できるよう、事業所ごとに職員の勤務体制を定めなければなりません。書類上の職員数だけをそろえるのではなく、実際の営業時間と支援時間を通じて人員基準を満たせる勤務体制を組む必要があります。
指定申請では、開業後もこの運営体制を継続できるか確認されます。開業条件は、人員や設備だけでなく、開業後の運営方法まで含めて考える必要があります。
児童発達支援計画(個別支援計画)に基づいて支援できる体制を整える
児童発達支援では、子ども一人ひとりについて児童発達支援計画を作成し、その計画に基づいて支援を行います。
管理者は、児童発達支援管理責任者に児童発達支援計画の作成に関する業務を担当させます。子どもの状況や保護者の意向を踏まえ、支援目標や具体的な支援内容を定めます。
現在は、児童発達支援計画に「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」の5領域との関連性などを位置付けることが求められています。加えて、事業所ごとに5領域との関連性を明確にした支援プログラムを策定し、公表する必要があります。
児童発達支援事業所の開業では、指定を受けるための書類を作るだけでは足りません。開業日から児童発達支援計画に基づいた療育を提供できるよう、支援内容と職員体制を準備しておく必要があります。
児童発達支援事業所の指定申請は自治体ごとの確認が必要
ここまで紹介した法人格、人員、設備、運営の基準は、児童発達支援事業所を開業する際の基本となります。
ただし、実際の指定申請では国の基準だけを確認すればよいわけではありません。開業予定地を管轄する自治体の条例や手続き、物件に関係する法令まで確認する必要があります。
国の基準に加えて自治体の条例や指定申請の手続きを確認する
児童発達支援事業所の指定基準は、国の省令を基に自治体が条例を定めています。そのため、指定申請を行う際は、開業予定地の自治体が公表している基準や申請方法を確認することが欠かせません。
自治体によっては、指定申請の前に事前相談や説明会への参加を求めている場合があります。また、地域の事業所数や障害児福祉計画などを踏まえ、児童発達支援や放課後等デイサービスの新規指定について総量規制や公募を行っている地域もあります。
「全国で児童発達支援事業所を開業できる制度だから、この地域でも申請すれば必ず指定される」と考えることはできません。
開業を検討する地域が決まったら、最初に指定権者の新規指定に関する案内を確認し、その地域で新規開業が可能なのか、どの時期までに相談や申請が必要なのかを確認してください。
物件を正式契約する前に指定権者へ確認しておく
児童発達支援事業所の開業で特に注意したいのが、物件を契約するタイミングです。
自治体によっては、新築、増改築、賃貸借契約などを行う前の事前相談を求めています。候補物件の平面図などをもとに、児童発達支援の設備基準を満たせるか、契約前に確認しておく必要があります。
また、物件は児童福祉法上の設備基準だけでなく、建築基準法、消防法、自治体のバリアフリーに関する条例などへの適合確認が必要になる場合があります。用途や建物の状況によって必要な工事が発生することもあります。
家賃や立地だけで先に物件を決めると、指定申請の段階で改修が必要になったり、その物件では開業できなかったりする可能性があります。候補が見つかった時点で指定権者や関係部署に相談し、基準への適合を確かめてから正式契約へ進むことが重要です。
開業条件を確認した後の具体的な準備順序については、開業まで最短6か月!児童発達支援事業所フランチャイズ開設スケジュールでご紹介しています。
まとめ|児童発達支援事業所の開業は4つの条件を満たすことから始まる
児童発達支援事業所を開業するには、法人格を持つ事業者が、人員基準、設備基準、運営基準を満たした上で、開業予定地を管轄する指定権者から指定を受ける必要があります。
株式会社などの法人を用意するだけではなく、定款の事業目的、管理者や児童発達支援管理責任者の配置、児童指導員・保育士の人数、発達支援室などの設備、利用定員、運営規程、個別支援計画を作成できる体制まで確認しておかなければなりません。
さらに、自治体によって指定申請の時期や事前相談の方法、物件について確認される事項が異なります。特に物件は契約後に変更しにくいため、候補段階から指定基準との適合を確認することが重要です。
ゆめラボでは、児童発達支援事業所を初めて開業する法人にも、フランチャイズ本部として物件選定、人員体制、療育、開業準備をサポートしています。制度を一から調べながら進めるのではなく、実際の教室運営で培った仕組みを活用して児童発達支援事業へ参入したい方は、ゆめラボへご相談ください。
ゆめラボの児童発達支援フランチャイズでは、個別相談や説明会を受け付けています。開業予定地域や現在の法人状況を踏まえて、児童発達支援事業所の開業に必要な準備をご案内します。
Contact
少しでもゆめラボに興味を持っていただけましたら、
お気軽にお問い合わせください!
個別面談・説明会・定期セミナー開催中!
ホームページでは伝えきれない現場の想いや実態を、じっくりと知っていただける機会をご用意しています。
-
個別相談
開業地域やご経験に合わせて、ゆめラボ本部スタッフがオンラインまたはお近くの教室で個別にご説明いたします。
-
説明会
児童発達支援フランチャイズの仕組みや開業の流れ、収益モデルを本部スタッフがわかりやすく解説します。
-
定期セミナー
児童発達支援の市場動向や最新の成功事例を解説するセミナーを、オンラインで定期開催しています。











