フランチャイズブログ
会社員を辞めてフランチャイズで独立する場合、最初に決める必要があるのが、個人事業主として加盟するのか、それとも会社を設立して法人として加盟するのかという点です。
フランチャイズだから必ず法人を設立しなければならないわけではなく、個人事業主として加盟できるFC本部もあります。一方で、本部の加盟条件や事業に必要な許認可によっては、法人でなければ始められない場合もあります。
また、個人事業主と法人では、開業するときの手続きだけでなく、事業上の責任、税務、従業員を雇用した後の手続き、将来の事業拡大などにも違いがあります。
特に脱サラして初めて事業を始める場合は、手続きの少なさだけで個人事業主を選んだり、「法人の方が有利だろう」と決めつけたりせず、加盟するフランチャイズの条件と今後の事業計画を先に確認することが重要です。
このページでは、児童発達支援事業所のフランチャイズ本部を運営するゆめラボが、脱サラしてFC加盟を検討している方に向けて、個人事業主と法人の違い、それぞれでフランチャイズを始める場合の特徴、会社設立を判断するときのポイントを解説します。
脱サラしてフランチャイズへ加盟するなら個人事業主と法人どちら?
個人事業主としての加盟を認めるか、法人のみを加盟対象とするかはFC本部によって異なります。
個人事業主として加盟できる本部もあれば、法人のみを加盟対象としている本部もあります。さらに、FC本部では個人加盟が認められていても、実際に行う事業の制度や許認可によって法人格が必要になる場合があります。
そのため、「個人事業主と法人のどちらで始めるべきか」を考える際は、自分が加盟したいフランチャイズでどの事業主体が認められているのかを最初に確認します。
フランチャイズは個人事業主でも加盟できる本部がある
フランチャイズの中には、会社を設立せず、個人が加盟契約を結んで事業を始められるものがあります。
この場合は、個人が事業者となり、店舗やサービスを運営します。脱サラ後に個人名義で加盟し、FC店舗を経営することもできます。
個人で事業を始める場合、法人設立登記は必要ありません。個人事業の開業に必要な税務手続きを行い、事業所得などについて確定申告を行います。
ただし、個人で加盟できるかどうかはフランチャイズごとに異なります。本部が法人との契約だけを受け付けている場合は、個人事業主として加盟することはできません。
また、「個人加盟可」と記載されていても、加盟審査、自己資金、資格、実務経験など別の条件が設定されている場合があります。会社設立の要否を判断する前に、本部の加盟条件全体を確認する必要があります。
法人でなければ加盟できないフランチャイズもある
FC本部によっては、加盟契約の相手を法人に限定している場合があります。
法人限定かどうかは本部ごとの加盟方針によって異なるため、募集要項や加盟条件を確認する必要があります。
また、本部が個人との加盟契約を認めていても、事業そのものを始めるために法人格が必要なケースがあります。
たとえば児童発達支援は、指定障害児通所支援として開業するため、原則として法人格を持つ事業者が指定申請の主体になります。原則として個人事業主のまま指定を受けることはできません。
児童発達支援の法人格や指定基準については、児童発達支援事業所の開業条件とは?法人格・人員基準・設備基準・運営基準を解説で詳しくご紹介しています。
フランチャイズ加盟では、FC本部が個人加盟を認めているかという契約上の条件と、実際の事業を始めるために法人格が必要かという制度上の条件を分けて確認します。
個人事業主と法人では開業手続きや契約主体が異なる
個人事業主と法人では、事業を始めるための手続きが異なります。
個人事業主の場合は、株式会社や合同会社を設立するための法人設立登記は必要ありません。個人がそのまま事業主体となってフランチャイズ事業を運営します。
一方、法人で加盟する場合は、すでに会社を持っている場合を除き、株式会社や合同会社などを設立してから法人を契約主体とします。
会社を設立する場合は、定款の作成、資本金の払い込み、設立登記など、選択した会社形態に応じた手続きが必要です。設立後は税務関係の届出なども行います。
また、個人事業主では本人が権利義務の主体になりますが、法人では会社が経営者個人とは別の権利義務の主体になります。
この違いは、フランチャイズ契約だけでなく、店舗の賃貸借契約や従業員との雇用契約などにも関係します。
個人事業主としてフランチャイズを始める場合の特徴
個人で加盟できるフランチャイズであれば、法人を設立せずに個人事業主として開業する選択肢があります。
法人設立の手続きや費用が不要な一方、事業上の責任まで考えると、開業時の手続きだけで判断することはできません。
脱サラ後にまず1店舗から始める場合でも、将来の法人化や多店舗展開まで見据えて選ぶことが重要です。
法人を設立せずにフランチャイズを始められる
個人事業主としてフランチャイズへ加盟する場合、会社を設立する必要はありません。
株式会社や合同会社の設立登記を行わず、個人が事業者としてFC本部と契約し、事業を始めます。
日本政策金融公庫も、個人での創業は法人と比べて創業手続きが簡単で、法人設立に伴う費用がかからないことを特徴として挙げています。
そのため、個人加盟が認められているFCで、まず1店舗から事業を始めたい人にとっては選択肢になります。
ただし、法人設立が不要だからといって、フランチャイズ加盟に必要な手続きまで少なくなるとは限りません。加盟契約、物件契約、資金調達、許認可、従業員の雇用などは業態に応じて必要です。
「会社を作らなくてよい」という点と、「開業準備が簡単なフランチャイズである」という点は分けて考える必要があります。
事業の利益は個人の所得として申告する
個人事業主としてフランチャイズを運営する場合、事業から得た所得は事業主本人の所得として扱われます。
売上そのものに所得税がかかるわけではありません。売上から必要経費などを差し引いた事業所得などを基に所得税を計算し、確定申告を行います。
法人の場合は法人名義で会計処理を行い、会社が法人税などの申告を行うため、税務上も個人事業主とは扱いが異なります。
ただし、利益が増えれば必ず法人の方が有利になるわけではありません。
所得水準、役員報酬、社会保険などによって条件が変わるため、税負担を重視して個人・法人を選ぶ場合は税理士などの専門家へ確認する必要があります。
フランチャイズ加盟では税率だけで判断せず、加盟契約を誰の名義で結ぶのか、今後どの程度の規模まで事業を広げるのかも含めて考えます。
事業上の責任と個人の財産を切り離せない
個人事業主は、事業主本人が事業の主体です。
そのため、事業で生じた債務について、法人のように事業主体と経営者個人を分けて考えることはできません。
日本政策金融公庫も、個人事業では事業上の債務について個人として弁済責任を負う無限責任であることを、法人との違いとして示しています。
フランチャイズでは、本部との加盟契約だけでなく、店舗物件の契約、設備の購入やリース、従業員との雇用など、事業を続ける中でさまざまな契約が発生します。
事業規模が大きくなれば契約金額や雇用人数が増える可能性もあるため、開業時の手続きの少なさだけではなく、事業上の債務や個人保証の範囲も確認しておく必要があります。
なお、株式会社や合同会社であっても、経営者本人が借入や取引について個人保証を行えば、その保証については経営者個人が責任を負います。「法人を作れば経営者個人が一切責任を負わない」という意味ではありません。
法人を設立してフランチャイズへ加盟する場合の特徴
脱サラ後に会社を設立し、法人としてフランチャイズへ加盟する方法もあります。
法人では会社そのものが事業主体となるため、個人事業主とは契約や会計、税務などの扱いが変わります。
一方で、会社設立時だけでなく設立後も必要な手続きがあるため、法人というだけで有利と決めず、自分が予定しているFC事業の規模と合わせて考える必要があります。
株式会社や合同会社を設立して法人名義で加盟する
法人としてFCへ加盟する場合は、株式会社や合同会社などを事業主体として加盟契約を結びます。
脱サラする本人がこれから会社を作る場合は、会社形態を選び、定款の作成や資本金の払い込み、設立登記などを進めます。
株式会社と合同会社では設立時の手続きや会社内部の仕組みに違いがあります。どの法人形態で加盟できるかはFC本部の条件と自社の運営方針を確認して選びます。
また、すでに別事業を運営する法人を持っている場合は、新しく会社を作らず、その法人でFCへ加盟できる可能性があります。
ただし、既存法人で加盟できるか、定款の事業目的に追加が必要かなどは、加盟する事業や本部の条件によって異なります。既存会社がある場合も、契約前に本部へ確認する必要があります。
法人と経営者個人は別の事業主体になる
法人を設立すると、会社と経営者個人は法律上別の主体になります。
フランチャイズ加盟契約を法人名義で締結した場合、加盟店となるのは代表者個人ではなく法人です。
店舗の売上や経費も法人の取引として扱われ、会社として会計処理と税務申告を行います。
責任についても、株式会社の株主や合同会社の社員は、原則として出資額を限度とする有限責任です。
ただし、経営者が金融機関との借入や賃貸借契約などで個人保証をしている場合は別です。また、法人の代表者として負うべき法的責任までなくなるわけでもありません。
「法人なら何が起きても個人に影響しない」と考えるのではなく、会社と個人を分けて事業を運営できることが個人事業主との大きな違いです。
複数店舗や組織運営を見込む場合は法人設立も比較する
従業員を雇用するために、必ず法人を設立しなければならないわけではありません。個人事業主でも従業員を雇うことはできます。
一方で、複数店舗への展開や従業員数の増加まで考えている場合は、最初から法人として事業を始めることも選択肢になります。
日本政策金融公庫も、一般的には法人の方が信用面で優れ、大きな事業や取引先の開拓、従業員の確保などでは有利になりやすいとしています。
フランチャイズでも、1店舗をオーナー自身が中心となって運営するモデルと、店長やスタッフを採用して複数店舗を展開するモデルでは、必要な組織の形が異なります。
脱サラ時点では1店舗だけを考えていても、将来複数店舗を出す計画があるなら、その事業規模まで含めて個人と法人を比較する必要があります。
重要なのは「従業員がいるから法人」と判断することではなく、どの名義で契約し、どの体制で事業を運営していくのかを考えることです。
会社設立後も会計・税務・登記などの手続きが発生する
法人は、会社を設立したら手続きが終わるわけではありません。
設立後は法人として会計を行い、決算期ごとに法人税などの申告が必要です。また、役員や本店所在地など登記事項に変更があれば、内容に応じて変更登記も必要になります。
株式会社などの法人事業所は、事業主のみの場合を含め、原則として健康保険・厚生年金保険の適用事業所となるため、社会保険関係の手続きも必要になります。
そのため、個人事業主に比べて法人は、設立時だけでなく事業を続ける間に必要な事務手続きも増えます。
税理士や社会保険労務士などへ業務を依頼する場合は、その費用も事業運営に必要なコストとして考える必要があります。
法人化を判断するときは、会社を設立できるかどうかだけではなく、設立後の会計・税務・社会保険・登記を継続して管理できる体制まで考えておくことが重要です。
脱サラ後のフランチャイズ加盟で個人事業主と法人を選ぶ判断ポイント
個人事業主と法人にはそれぞれ違いがありますが、脱サラしてFCへ加盟する人すべてに共通する正解があるわけではありません。
加盟するFCの条件、予定する店舗数、雇用人数、将来の事業拡大などによって、個人事業主と法人のどちらを選ぶべきかは変わります。
会社員を辞める前から加盟準備を進めるのであれば、退職後に慌てて会社を設立するのではなく、FC本部との相談段階で会社設立の要否を確認しておくことが重要です。
加盟したいフランチャイズが個人名義で契約できるか確認する
最初に確認するのは、加盟を検討しているフランチャイズが個人名義での契約を認めているかです。
本部が法人加盟のみとしているのであれば、法人での加盟準備が必要になります。
個人でも法人でも加盟できる場合は、それぞれで加盟審査や契約条件に違いがあるのかを確認します。
また、契約上は個人加盟が可能でも、事業に必要な許認可や指定を受ける主体が法人に限定されている場合があります。
FC本部には、「個人で契約できますか」だけでなく、「個人事業主のまま実際の営業開始まで進められる事業か」も確認します。
加盟契約と実際の事業開始に必要な条件を分けて確認することで、契約後に会社設立が必要だと分かる事態を避けやすくなります。
1店舗経営か複数店舗・事業拡大まで考えるかで判断する
個人事業主と法人を選ぶ際は、開業する1店舗だけでなく、その後どこまで事業を広げる予定なのかを考えます。
オーナー自身が現場に入りながら1店舗を運営するのか、店長や管理者を配置して複数店舗を展開するのかでは、必要な経営体制が異なります。
将来複数店舗を運営するのであれば、店舗ごとの売上や費用、人員を管理できる体制が必要になります。
取引先との契約や従業員の採用が増えることまで考えると、開業時から法人として始める方が事業計画に合う場合があります。
一方で、個人加盟が認められており、まず1店舗の経営に集中したいのであれば、最初は個人事業主として始める選択も考えられます。
FC本部に、既存加盟店が1店舗経営を中心としているのか、多店舗展開している加盟店が多いのかを確認すると、自分が想定する経営規模との違いを把握できます。
従業員を何人雇用する事業なのか確認する
フランチャイズには、オーナー一人で運営できる事業もあれば、開業時から複数のスタッフを必要とする事業もあります。
個人事業主でも従業員を雇用できますが、雇用人数や業種などに応じて、給与計算、労働保険、社会保険など必要な手続きが増えます。
また、店舗責任者や専門資格を持つスタッフを採用し、オーナー自身が経営に専念する事業では、開業当初から組織として運営することになります。
そのため、個人か法人かを考える際は、「開業に何人必要なのか」「オーナー自身が店舗へ常駐するのか」「今後どの程度まで従業員を増やすのか」を確認する必要があります。
従業員数だけで法人化を決めるのではなく、採用や労務管理を含めて、どの程度の組織を運営する事業なのかを見ることが重要です。
FC本部から標準的な人員モデルが示されている場合は、その人数を自分の事業で採用・管理する前提で、個人事業主と法人のどちらが事業計画に合うかを考えます。
個人から法人へ変更するときフランチャイズ契約を引き継げるか確認する
将来の法人化を考えている場合は、個人事業主として加盟する前にフランチャイズ契約の扱いを確認します。
個人事業主として契約した本人と、後から設立した法人は同じ契約主体ではありません。
そのため、個人で加盟した後に会社を作ったとしても、加盟契約の名義が自動的に法人へ変わるとは限りません。
FC契約書に、契約上の地位の譲渡や名義変更についてどのような定めがあるのかを確認し、本部の承諾や新たな審査が必要かを確認します。
加盟金や契約関連費用を再度負担する必要があるのか、既存店舗をそのまま法人へ移せるのかについても、本部によって扱いが異なる可能性があります。
店舗物件、設備リース、金融機関との契約なども個人名義になっている場合は、それぞれ法人へ変更できるか確認が必要です。
法人化する可能性があるなら、その手続きまで含めて個人事業主として加盟する前に本部へ確認しておくことが重要です。
まとめ|脱サラ後のフランチャイズ加盟は個人事業主と法人のどちらで始めるか先に確認しよう
脱サラしてフランチャイズへ加盟する場合、個人事業主と法人のどちらで始められるかはFC本部や事業によって異なります。
個人事業主は法人設立が不要で、個人がそのまま事業主体になります。一方、法人では株式会社や合同会社などを設立し、会社を事業主体としてフランチャイズへ加盟します。
両者は開業時の手続きだけでなく、事業上の責任、会計・税務、契約、従業員を増やした場合の運営、将来の事業拡大などにも違いがあります。
そのため、脱サラ後に1店舗だけを経営するのか、複数店舗まで展開するのか、何人程度の従業員を雇用するのか、将来法人化する予定があるのかまで考えて選ぶことが重要です。
また、個人事業主として始めた後に法人化する場合は、FC契約が自動的に新法人へ引き継がれるとは限りません。法人化の可能性がある場合は、契約主体を変更する手続きまで加盟前に本部へ確認しておく必要があります。
ゆめラボでは、児童発達支援事業所のフランチャイズ本部として、加盟を検討される方へ開業条件や法人格、開業までに必要な準備をご説明しています。会社員から独立して児童発達支援事業への参入を検討されている場合も、法人設立を含めた開業の進め方についてご相談いただけます。
Contact
少しでもゆめラボに興味を持っていただけましたら、
お気軽にお問い合わせください!
個別面談・説明会・定期セミナー開催中!
ホームページでは伝えきれない現場の想いや実態を、じっくりと知っていただける機会をご用意しています。
-
個別相談
開業地域やご経験に合わせて、ゆめラボ本部スタッフがオンラインまたはお近くの教室で個別にご説明いたします。
-
説明会
児童発達支援フランチャイズの仕組みや開業の流れ、収益モデルを本部スタッフがわかりやすく解説します。
-
定期セミナー
児童発達支援の市場動向や最新の成功事例を解説するセミナーを、オンラインで定期開催しています。









